肌荒れとDHA ─ “内側から整える美肌ケア”の新常識を薬剤師が解説

１．肌荒れの根本原因は「炎症」と「脂質バランス」

肌荒れの多くは、外側からの刺激だけでなく、体内の炎症や脂質の乱れによって起こります。

私たちの皮膚は「角質層」「皮脂膜」「細胞膜」によって守られていますが、
これらのバリアを構成する脂質の一部に、DHAのようなオメガ3脂肪酸が使われています。

もしこの脂質が不足すると、

• 細胞膜が硬くなり、水分が蒸発しやすくなる
• 外的刺激に対して炎症反応が起きやすくなる
• ニキビや赤みなどの慢性的な肌トラブルが続く

といった変化が起こります。
つまり、DHAは“うるおいと透明感を支える肌の土台”を内側から守っているのです。です。

２．DHAがもたらす美肌メカニズム

① 炎症を抑えて肌を落ち着かせる

DHAは体内で「抗炎症性脂質メディエーター（Resolvins, Protectins）」を生成し、
肌の赤み・ニキビ・乾燥などの慢性炎症を鎮める働きをします【1】【2】。

特にストレスやホルモンバランスの乱れによって炎症が悪化する女性では、
DHAを補うことで肌トラブルが起きにくい状態を保てることがわかっています。

② 細胞膜の柔軟性を高め、うるおいをキープ

肌細胞の膜が柔らかいほど、水分や美容成分が浸透しやすくなります。
DHAは細胞膜の流動性を高めるため、うるおいを逃しにくく、ぷるんとした肌質を維持しやすくします【3】。

③ 酸化を防ぎ、エイジングをケア

紫外線やストレスによる酸化ダメージは、シミ・しわ・くすみの原因になります。
DHAは酸化に弱い一方で、ビタミンEやアスタキサンチンと組み合わせることで抗酸化ネットワークを形成し、
肌を酸化ストレスから守ります【4】。

３．どんなサプリメントを選ぶべきか

肌荒れ対策としてDHAを取り入れる場合、ポイントは「吸収性・酸化対策・複合配合」です。

① 吸収性を高める工夫

DHAは脂溶性のため、リン脂質型や中鎖脂肪酸（MCT）配合の製品を選ぶと体内への吸収がスムーズです。

② 酸化を防ぐ品質設計

酸化したDHAは効果を失うだけでなく、逆に肌トラブルを招くことも。
窒素充填・アルミパウチ包装・アスタキサンチン配合など、酸化対策が徹底された製品を選びましょう。

③ 抗酸化成分との相乗効果

DHAと一緒にビタミンE、アスタキサンチン、亜鉛などを補うと、
炎症と酸化の両方にアプローチでき、**内側から“ゆらがない肌”を目指せます。