薬剤師のとだ先生こんにちは、薬剤師のとだです。
年末年始は、鍋や揚げ物、おせち、外食、甘いものなど、どうしてもごちそうが続く時期です。
家族みんなで食卓を囲むのは楽しい反面、「ちょっと食べ過ぎたかも」「胃が重い」「年明けが心配」そんな声も聞こえてきます。
実はこの時期、体の中では“ある偏り”が起きやすくなります。
その調整役として知っておきたいのが DHA・EPA です。
今回は、家族みんなで理解しておきたいDHA・EPAの役割を、やさしく、でも科学的に解説します。
この記事の「結論」!!
1.年末年始の食事は、脂質と糖質が多くなり体のバランスが崩れやすい
2.DHA・EPAは体の中で偏りをなだらかにする
3.完璧を目指さず、家族の食事に“調整役の脂質”を意識することが大切
1.年末年始の食事で、体の中に何が起きているか
年末年始の食卓を振り返ると、
・ 肉料理や揚げ物
・ 炭水化物(ご飯・麺・おもち)
・ アルコールや甘いもの
が増えやすい傾向があります。


こうした食事が続くと、体の中では
・ 脂質や糖質が一時的に過剰になる
・ 血液中の脂質バランスが崩れやすくなる
・ 炎症反応が起こりやすくなる
といった変化が起こります。(※1)
これは「悪いこと」ではなく、イベント的な食生活による自然な反応です。
問題は、その状態が長引くこと。
だからこそ、体の中でバランスを取り直す役割を持つ栄養素が重要になります。
2.DHA・EPAが“調整役”と呼ばれる理由
DHA・EPAは青魚に多く含まれるオメガ3脂肪酸です。
この脂肪酸の特徴は、体の中で次のような働きをする点にあります。
まず、DHA・EPAは脂質の代謝に関与し、血液中の中性脂肪が過剰になりにくい方向へ働くことが知られています。(※2)
また、体内で炎症に関わる物質の材料にもなり、年末年始の食べ過ぎや飲み過ぎで起こりやすい「静かな炎症反応」を穏やかにする方向に作用します。(※1)


さらに、血液の流れや細胞膜の柔軟性にも関わるため、だるさや重さを感じにくい体の状態づくりにも関係しています。(※3)
ここで大切なのは、DHA・EPAは食べ過ぎを帳消しにする魔法ではないという点です。
そうではなく、体の中で起きた偏りを、急激にではなく“なだらかに”整える存在と考えると分かりやすいでしょう。
3.年末年始、家族でどうDHA&EPAを取り入れるか
DHA・EPAを意識するといっても、
年末年始にストイックになる必要はありません。
まずは食事の中で、
・ 焼き魚
・ 煮魚
・ 缶詰(さば・いわしなど)
を一品取り入れるだけでも十分です。


「今日はごちそうが多かったな」と感じた翌日や、
外食が続いたタイミングで、魚料理を意識するだけでも体のバランスは整いやすくなります。
サプリメントを使う場合も、短期間で結果を求めるのではなく、年末年始を通して“続ける前提”で考えることがポイントです。
家族みんなで大切なのは、「食べないこと」ではなく食べたあとにどう体をいたわるか。
DHA・EPAは、そのための静かで頼れる“調整役”として、年末年始の食生活を支えてくれます。
参考論文
※1 Calder PC. Omega-3 fatty acids and inflammatory processes. Biochem Soc Trans. 2017.
※2 Balk EM, et al. Effects of omega-3 fatty acids on serum markers of cardiovascular disease risk. Atherosclerosis. 2006.
※3 Skulas-Ray AC, et al. Omega-3 fatty acids for the management of hypertriglyceridemia. Circulation. 2019.













