薬剤師のとだ先生ここんにちは、薬剤師のとだです。
目の健康というと、ブルーベリーやルテインを思い浮かべる方が多いかもしれません。
ただ実際には、網膜そのものの材料として重要な脂質があります。
その代表がDHAです。
今回は、目の健康という視点から、クリルオイルの意味を整理します。
1.DHAは、網膜を構成する重要な脂質
2.クリルオイルは、DHAをリン脂質型で含むオメガ3源
3.目の健康を考えるうえでも、注目しやすい脂質素材
DHAと網膜の関係
DHAは、脳だけでなく網膜のリン脂質にも豊富に存在する脂肪酸です(※1)。
特に視細胞の膜では、DHAが多く含まれることで膜の柔軟性や機能維持に関わると考えられています(※1、※2)。


つまり、DHAは「目に良いと言われる成分」のひとつというより、目の働きを支える材料そのものとして位置づけられる脂質です。
この点が、ビタミンや植物ポリフェノールとは少し違うポイントです。
クリルオイルが注目される理由
クリルオイルの特徴は、DHA・EPAをリン脂質型で含むことです。


リン脂質は細胞膜を構成する脂質でもあるため、体にとってなじみやすい形として注目されています(※3)。
さらに、網膜DHAに関する研究では、DHAの“形”によって取り込まれやすさに差が出る可能性も示されています。
動物研究では、DHAをリン脂質に近い形で与えた方が、網膜DHAの増加につながりやすいことが報告されています(※4)。
ここは、クリルオイルの価値を考えるうえで大事な点です。
同じDHAでも、どんな形で体に入るかまで見る必要がある、ということです。そのものがクリルオイルの価値と言えます。
目の不調とオメガ3研究
目の健康とオメガ3の関係では、特にドライアイで研究が進んでいます。
臨床試験では、リン脂質型オメガ3を主体とするクリルオイルで、ドライアイ症状や涙液関連の指標に改善が見られた報告があります(※5)。


もちろん、クリルオイルがすべての目の悩みを解決する、と言い切ることはできません。
ただ、DHAが網膜の主要脂質であること、そしてリン脂質型オメガ3が目の領域でも研究対象になっていることを考えると、目の健康を意識する人にとって、クリルオイルは十分に注目する価値のある素材です。
参考論文
※1 SanGiovanni JP, Chew EY. The role of omega-3 long-chain polyunsaturated fatty acids in retinal function.
※2 Hashimoto M. The role of docosahexaenoic acid (DHA) in retinal development and function.
※3 Marine omega-3 phospholipids: A comprehensive review.
※4 Sugasini D, et al. Efficient enrichment of retinal DHA with dietary LPC-DHA.
※5 Deinema LA, et al. Krill oil and dry eye disease study.













