薬剤師のとだ先生こんにちは、薬剤師のとだです。
炎症の状態を示す指標のひとつに、CRPがあります。
クリルオイルは、このCRPとの関係でも研究されている成分です。
今回は、クリルオイルと炎症に関する代表的な研究を見ていきます。
1.CRPは体内の炎症状態を示す代表的な血液マーカー
2.クリルオイル摂取によりCRP低下が報告された研究がある
3.背景にはオメガ3脂肪酸の抗炎症作用が関与すると考えられる
CRPとは何か
CRP(C-reactive protein)は、
体内で炎症が起こった際に増加するタンパク質です。
感染症や組織損傷だけでなく、
動脈硬化や代謝異常などの慢性炎症でも上昇することが知られています。


そのためCRPは、
体内の炎症状態を評価する指標として
医療現場でも広く測定されています。
近年では、
慢性炎症が心血管疾患や代謝疾患の背景に関与する可能性が
指摘されています。
クリルオイルとCRPの臨床研究
クリルオイルと炎症マーカーに関する研究として、
よく引用されるものの一つが
Deutschらの研究です(※1)。
この研究では、
軽度の炎症症状を持つ被験者にクリルオイルを摂取してもらい、
炎症マーカーの変化を評価しました。
その結果、
クリルオイル摂取群では
CRPの有意な低下が報告されています(※1)。


さらに同研究では、
関節の痛みやこわばりといった
炎症関連症状の改善も示されました(※1)。
この結果から、
クリルオイルが炎症状態の調整に関与する可能性が
示唆されています。
オメガ3脂肪酸と抗炎症作用
クリルオイルに含まれるEPAやDHAは、
炎症メディエーターの産生経路に関与する脂肪酸です。
EPAは、
炎症性プロスタグランジンの生成経路で
アラキドン酸と競合することが知られています(※2)。


その結果として、
炎症反応が穏やかになる可能性があります。
こうした作用から、
オメガ3脂肪酸は炎症や心血管健康との関係で
長く研究されてきました。
クリルオイルは、
リン脂質型オメガ3を含む脂質源として、
炎症研究の対象にもなっている栄養素材の一つです。
参考論文
※1 Deutsch L. Evaluation of the effect of Neptune Krill Oil on chronic inflammation and arthritic symptoms. J Am Coll Nutr. 2007.
※2 Calder PC. Omega-3 fatty acids and inflammatory processes. Biochem Soc Trans. 2017.













