薬剤師のとだ先生こんにちは、薬剤師のとだです。
「最近、集中が続かない」「頭がぼんやりする」
そんな感覚が続くと、食事や睡眠だけでなく、脳の材料になる脂質にも目を向けたくなります。
クリルオイルは、DHA・EPAを含むオメガ3脂肪酸の一つ。
とくに、一般的な魚油とは少し違う“形”で含まれている点が注目されています。
今回は、クリルオイルと脳機能の研究を整理します。
1.クリルオイルは、脳の材料になるDHA・EPAを含むオメガ3
2.研究では、脳機能との関係を示した報告も存在
3.毎日のコンディション維持を考える人にとって、注目しやすい成分
脳は「脂質の多い臓器」
脳は脂質の割合が高い臓器として知られており、その中でもDHAは神経細胞膜の重要な構成成分です(※1)。
DHAは細胞膜の柔軟性に関わり、神経伝達や情報のやり取りを支える脂肪酸と考えられています(※1)。


クリルオイルに含まれるDHA・EPAは、リン脂質型で存在する点が特徴です(※2)。
リン脂質は細胞膜を構成する脂質でもあるため、脳との関係を考えるうえで興味深い素材とされています(※2、※5)。
クリルオイルと認知研究
クリルオイルと脳機能の関係でよく引用される研究の一つに、健常高齢者を対象とした試験があります。
この研究では、クリルオイル摂取後に作業記憶課題に関連する脳活動の変化が示され、著者らは認知機能への好影響の可能性を報告しています(※3)。


一方で、すべての研究が同じ結果ではありません。
青年期を対象にした1年間の試験では、クリルオイル摂取で血中オメガ3指数は上昇したものの、認知テストで明確な有意差は確認されませんでした(※4)。
つまり現時点では、クリルオイルが誰にでも一律に脳機能改善をもたらす、とまでは言えません。
ただし、年齢、摂取期間、もともとの栄養状態によって結果が変わる可能性は十分あります(※3、※4)。
今ある研究を整理すると、クリルオイルは「脳に効く」と単純化するより、脳の脂質環境を考えるうえで注目されるオメガ3素材と捉えるのが自然です。
リン脂質型オメガ3は、一般的な魚油とは代謝や利用のされ方が異なる可能性があり、脳や神経との関係でも研究が続いています(※2、※5)。
即効性を期待する成分というより、
集中力や認知の土台になる脂質を、日々どう補うか。
その視点で見ると、クリルオイルは興味を持つ価値のある成分です(※1、※5)。
どう受け止めるべきか
今ある研究を整理すると、クリルオイルは「脳に効く」と単純化するより、脳の脂質環境を考えるうえで注目されるオメガ3素材と捉えるのが自然です。
リン脂質型オメガ3は、一般的な魚油とは代謝や利用のされ方が異なる可能性があり、脳や神経との関係でも研究が続いています(※2、※5)。


即効性を期待する成分というより、
集中力や認知の土台になる脂質を、日々どう補うか。
その視点で見ると、クリルオイルは興味を持つ価値のある成分です(※1、※5)。
参考論文
※1 Dighriri IM, et al. Effects of Omega-3 Polyunsaturated Fatty Acids on Brain Functions. 2022.
※2 Burri L, et al. Marine Omega-3 Phospholipids: Metabolism and Biological Activities. 2012.
※3 Konagai C, et al. Effects of krill oil containing n-3 polyunsaturated fatty acids in phospholipid form on human brain function. 2013.
※4 van der Wurff ISM, et al. Effect of 1 Year Krill Oil Supplementation on Cognitive Achievement of Adolescents. 2019.
※5 Andraka JM, et al. Can krill oil be of use for counteracting neuroinflammatory conditions 2020.













